私がこれまでの経験で「これだけは常に心に留めておいた方がいいな」と強く実感している心構えがあります。
それは、子どもの調子には非常に大きな「波」があるということです。
今回は、療育を続けていく上で親のメンタルを保ち、せっかくの良い取り組みを無駄にしないための「子どもの調子の波」との付き合い方についてお話ししたいと思います。
順調だった療育が突然うまくいかなくなる不思議
療育を進めていると、ある日突然、今まで上手くいっていたことができなくなる瞬間がありませんか?
たとえば我が家の場合でも、スケジュール表を導入したときのこと。 最初のうちはスケジュール通りに1日の活動をスムーズにこなせるようになって、「良い方向に向かっているな!」と手応えを感じていました。
ところが、あるとき急に、そのスケジュール表を見ただけで怒り出したり、イライラしながら嫌そうにやるようになってしまったのです。
親としては「えっ、せっかくうまくいっていたのに、やり方が悪かったのかな?」と焦ってしまいますし、「もう、やめた方が良いのかな?」と、不安な気持ちになりますよね。
通常の子育てであれば、子ども自身が
- 「こういうところが嫌だから直してほしい」
- 「今はちょっと違う理由でイライラしているんだよ」
というように、不満の原因や自分の感情を言葉で教えてくれるかもしれません。
しかし、自閉症を抱えるもん太の場合は、自分の感情をうまく言葉で表現することができません。(攻撃に転嫁されます、、、)
ここに、療育ならではの「見極めの難しさ」があります。
「方法」が間違っているのか、「調子」が悪いだけなのか
もん太のように感情の言語化が難しい場合、うまくいかない原因には以下の2つのパターンが考えられます。
- 療育の方法自体は合っているけれど、単に本人の調子が悪くて不快だからできない
- そもそもアプローチの方法が間違っている
本人の調子は良いのに方法が間違っていて進まないこともあれば、方法は完璧なのに単に本人の調子(不快感や疲れ、季節の変わり目など)のせいで拒絶していることもあります。
このどちらなのかを見極めるのは、本当に至難の業です。
だからこそ、新しい方法を取り入れてみて「1週間くらい試したけれど、全然手応えがないな……」と落ち込むことがあっても、すぐにそのアプローチを諦めてしまうのはもったいないのです。
ひょっとしたら、2ヶ月後、3ヶ月後、あるいは1年後、本人の調子が良いタイミングで再び同じことを試してみると、驚くほどすんなりはまって前進することもあります。
なので、「上手くいっていたことが、急にうまくいかなくなる」。これは、療育ライフにおいて「日常茶飯事」なことだと思っておいた方が良いです。
もん太を観察してわかった「2〜3ヶ月」の周期
親としての個人的な感覚ですが、もん太の様子をずっと見ていると、およそ2〜3ヶ月に1回くらいの周期で調子の波がやってくるように感じます。
季節の変わり目など、気候のストレスも影響しているのかもしれません。 前はちゃんと想定通りに使えていたツールやできていた行動が、ある時期を境に突然使えなくなることがしばしばあります。
そんな時、我が家ではどうしているかというと、 「やり方自体は間違っていないはず」 という過去の成功体験を信じて、焦って方法を変えたりやめたりせず、そのアプローチを細々と、あるいはそのまま続けたりします。
すると不思議なことに、調子の悪い時期を通り過ぎると、だんだんとまた元の良い状態に戻ってきます。そして、以前よりもさらにその行動がしっかりと定着していくのです。
新しいことを始める時も、この調子が悪い時期に始めると上手くいかないことが多いですが、時間を空けて再トライしてみたら上手くいったということもあったりするので、せっかく作成した療育グッズなどは、すぐに捨てずに1年ぐらいは取っておくと良いと思います。
また、上手くいかなかった様子などを支援会議などで先生や支援者の方に伝えれば、アドバイスをもらってマイナーチェンジすれば上手くいく可能性もあります。
なので、「しばらく様子を見てみる」「時間を置いてから試す」ということを意識しておくという視点も非常に大切だと実感しています。
平均値を少しずつ引き上げていくイメージ
療育の成果は、右肩上がりの一直線には伸びてくれません。 良いとき、悪いときの波をぐるぐる、ぐるぐると何度も繰り返しながら、らせんを描くように進んでいきます。
- 良い波が来て、一歩前進する
- 悪い波が来て、少し後退したように見える
- また良い波が来て、前よりさらに定着する
この波を繰り返していくうちに、気づけば全体の平均値が底上げされ、以前よりも落ち着いて過ごせるようになってきている。これが我が家で実感している療育のリアルな姿です。(新たな課題も生まれてきますが、、、)
新しく何かを始めるときや、うまくいかなくなったときは、この「大きな波やばらつきがあるものだ」と最初から知っておくだけで、無駄にアプローチを諦めたり、親が自分を責めたり絶望したりすることが減るはずです。
まとめ:波に揺られながら、のんびり進んでいきましょう
今回は、療育を進める上で常に意識しておきたい「子どもの調子の『波』」についてお話ししました。
せっかく子どものために一生懸命考えたアプローチです。うまくいかない時期があっても、それは決してパパやママのやり方が悪いからでも、子どもが拒否しているからでもなく、ただ「今は調子の波の下にいる時期なだけ」かもしれません。
焦って、アプローチをすぐに変えたり、やめてしまったりせず、「まあ、いつか調子の良いときにまたはまればいいか」 くらいの大らかな気持ちで、波が通り過ぎるのを待ってみることも大事です。(もちろん、アップデートしていくことも大事なので時と場合にもよりますが)
まぁ、毎日を100%完璧にこなすなんて無理ですからね、、、
波に揺られながら少しずつ進んでいけると良いなぁと思います(笑)


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